PAGE TOP

2009年04月09日

くらやみの速さはどれくらい〜最期の自閉症者



本の紹介です。

SF小説です。2003年のネビュラ賞を受賞している作品。
立派な立派な、SF(Science Fiction)です。

タイトルは「くらやみの速さはどのくらい」

近未来、自閉症という障害そのものが治療可能になっていると言う設定。
その治療は、体内あるいは幼い時期に受けることで、自閉症の障害がなくなるというもの。

主人公は「ルウ・アレンデイル」若者の時期を少し越えたくらいの年齢の自閉症当事者。

そう、治療が間に合わなかった世代の自閉症者。

彼よりも後の世代は純粋の自閉症者はいない。治療済みの元自閉症者だけ・・・

まるで絶滅種。。。


最期の自閉症者たちの世代も、そのままの自閉症者ではない。
幼児期に徹底的に療育された自閉症者。
だから、整えられた環境であれば、彼ら自身の能力を発揮して、社会貢献も出来ている。

主人公ルウもその一人。

会社に雇われ、個室を与えられ、リラックスできるトレーニングルームを与えられ、それでもなおかつ利益をあげることの出来る業務についている。

幼き日に受けた療育(?)がどのようなものかは分からないが、彼らはルールやマナーを守りきり、己の精神力ぎりぎりのところで、うまく生活している。
しあわせ・・・と表現してもいいかもしれない。


ルウは恋もしている。
ルウはノーマルと呼ばれる(そう、ルウたちは呼んでいる)定型発達者の友人もいる。
そして、ルウは彼らにも愛されている。

純粋で素直な、ルウ。
ノーマルにとっては、とてもとても不可思議で、魅力的なのかもしれない。

彼は空気を読まないが不愉快は発言や行動はしない。
彼は卑屈な態度はとらない。
彼は横柄な態度はとらない。
彼は嘘をつかない。

ルウの魅力は、壊れそうなくらい繊細なその心。

ルウはあらゆるパターンを読む。
計算する。
そして、行動できる。

ルウの特技は、フェンシング。
ノーマルな友人たちも、密かに恋心をいだいている女性もその仲間だ。

ルウは悪意を知らない。
友人という曖昧な定義を知らない。

ルウにノーマルな人間からの嫌がらせが始まる。
嫌がらせの域を超えた嫌がらせ。

同時期に、彼の勤める会社から、人体実験とも言える、成人した自閉症者への治療。
これを勧められる。

会社から・・・
つまりは自分の生きていく糧・・・
脅迫のようなもの。

その中で彼は考える。
自分とは、これから先の自分とは・・・

過度なストレス・・・

周りの人間たちはそんな彼を助けようとする。
実にいい人たち。

やがて、ルウ自身の機知と仲間たちの力を得て、友人の顔をした悪意からも、会社からの圧力からも逃れる事が出来る。。。

ルウはずっと考える。

くらやみの速さはどのくらいかを・・・・

くらやみはそこにただあるだけではない。
光よりも更に早く存在するのではないか?


ルウは自分自身の力で、自分の未来を決心する。





作者のエリザベス・ムーンは、自閉症のお子さんがいます。
タイトル「くらやみの速さはどれくらい」は、実際にお子さんが尋ねた疑問だとか・・・

今日は、あらすじを書いてみました。
(少し書きすぎてしまいました・・・・)


この小説は、ルウの一人称が基本。
合い間合い間に、他のノーマルな人間たちから見た(フォントが変えてあります)三人称での語り・・・。


とても読みやすい小説であり読みにくい小説です。
そしてこの本は、サイエンス・フィクション「SF小説」です。





くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)
エリザベス・ムーン
早川書房
売り上げランキング: 127998



また続きを書きたいと思っています。


☆参考サイト☆

ネビュラ賞(Wikipedia)
くらやみの速さはどれくらい(すみ&にえ「ほんやく本のススメ」)



<参加しているブログランキングへのバナーです>

にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害・自閉症へ

↑↑↑ 応援ありがとうございます♪ 
↓↓↓ 

fc2ブログランキングへ



お読みくださいましてありがとうございました。
拍手する
posted by はるぼん at 22:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害について〜おすすめ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。